毎年恒例の「富士山女子駅伝」のプレイベント「チームQランニングクリニック」が、シドニーオリンピック女子マラソン金メダリスト・高橋尚子さんと数多くのアスリートをサポートされたトレーナーの西村孔(こう)さんを講師に迎え、10月14日(月・祝)に富士総合運動公園野球場で開催されました。
雲ひとつない秋空のもと、富士市内の小中学生60名(しずおか市町対抗駅伝富士市代表6名)が参加してくれました。
開会式では、小長井義正富士市長と高橋さんの挨拶のあと、開催まで77日に迫った「2024富士山女子駅伝」のカウントダウンボードの除幕を行い、高橋さんがボードに「夢は叶う!」とサインをしてくれました。(このカウントダウンボードは、富士市役所2階ロビーに設置されています)
クリニックは、高橋さんと西村さんの指導の下、たっぷり2時間30分行われました。「富士山女子駅伝」がスタートした2013年から始まった高橋さんの指導は、基本の大切さ、毎日コツコツ継続することの重要性を適切に伝えてくれました。
有名な長距離選手たちは、細かな筋肉まで全身をほぐすストレッチ、全身をリズミカルに動かす運動神経を高めるためのトレーニング、長く走るための運動神経を高めるトレーニングに取り組んでいることを紹介、実際に見本を見せてくれました。
また、「コーディネーショントレーニング」では、瞬時にイメージ通りに体を動かす能力を鍛えるトレーニングに挑戦。複雑な動きに、はじめはうまくいかなかった選手たちも、高橋さんから「みんな上手!上手!」「きれいになったよ」とやさしい声掛けもあり、回を重ねることで思い通りの動きに近づいていきました。
後半は、走りを主体としたトレーニング。
高橋さんは「目線」・「腕振り」・「腰の高さ」の3点の重要性を伝え、ウオーキングや腿上げ・スキップなどを行い、動作を通じて分かりやすく説明してくれました。目線の向きや、腰を高い位置に保つことで楽に走れることなどを学びました。
質問コーナーでは、「大会直前や普段の食事について」「睡眠について」「体調管理について」「試合前の緊張について」「記録をよくするには」といった質問が飛び、高橋さんが丁寧に適切なアドバイスをしてくれました。選手たち一人一人が納得し、うなずいている姿が印象的でした。
ランニングクリニックを通して、高橋さんが強調していたのは、毎日の積み重ねでした。ご自身が学生時代に全体練習が終わった後に100m走を3本、追加で走っていたことや、鏡を見ながら腕振りを毎日行っていたことなどを例に挙げて話をされていました。
最後に、「この参加者の中から富士山女子駅伝や箱根駅伝出場を目標にし、日本を代表する選手になるなど一人一人が夢や具体的な目標を持ってほしい。『夢を持って取り組めば、必ず夢は叶う』」と高橋さんは力強く中学生にメッセージを送っていました。「富士山女子駅伝」についても、「日本一を競う大学生トップランナーの走りが身近で見られることはすごいこと」と、大会への期待を語ってくれました。
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