すっかり年末の風物詩として定着した「富士山女子駅伝」のプレイベント「チームQランニングクリニック」が、シドニーオリンピック女子マラソン金メダリスト・高橋尚子さんと数多くのアスリートをサポートされてきたトレーナーの西村孔(こう)さんを講師に迎え、11月3日(金・祝)に富士総合運動公園陸上競技場で開催されました。
今年は、雲ひとつなく秋空のもと、富士市内の小中学生49名(しずおか市町対抗駅伝富士市代表6名)が参加してくれました。
開会式では、小長井義正富士市長と高橋さんの挨拶のあと、開催まで57日に迫った「2023富士山女子駅伝」のカウントダウンボードの除幕を行い、高橋さんがボードに「夢は叶う!」サインしました。(このカウントダウンボードは、富士市役所2階ロビーに設置されています)
高橋さんは「今日は多くのことを伝えたいが、その中で自分に合ったものや、印象に残ったことを学んでほしい」と選手たちにエールを送りました。
クリニックは、高橋さんと西村さんの指導の下、たっぷり2時間30分行われました。「富士山女子駅伝」のスタートした2013年から始まった高橋さんの指導は、基本の大切さ、続けることの重要性を丁寧に伝えてくれました。
高橋さんが高校時代に励んでいた全身をリズミカルに動かす運動神経を高めるためのトレーニング、細かな筋肉まで全身をほぐすストレッチ、長く走るための運動神経を高めるトレーニングを紹介、実践をしてくれました。
「コーディネーショントレーニング」では、瞬時にイメージ通りに体を動かす能力を鍛えるトレーニングに挑戦。複雑な動きに、はじめはうまくいかなかった選手たちも回を重ねることで思い通りの動きに近づいていきました。
後半は、走りを主体としたトレーニング。
高橋さんは「目線」・「腕振り」・「腰の高さ」の3点の重要性を伝え、ウオーキングや腿上げ、スキップなどを行い動作を通じて分かりやすく説明してくれました。目線の向きや、腰を高い位置に保つことで楽に走れることなどを学びました。
質問コーナーでは、「なぜQちゃんと呼ばれているのですか」「静的ストレッチと動的ストレッチの方法や効果は」「ケガをしないようにするにはどんな工夫をしたらよいか」といった質問が飛び、高橋さんと西村さんが丁寧に答えていました。
ランニングクリニックを通して、高橋さんが強調されたのは毎日の積み重ねでした。ご自身が学生時代に全体練習が終わった後に100m走を3本、追加で走っていたことや、鏡を見ながら腕振りを毎日行っていたことなどを例に挙げて話をされていました。
最後に、「この参加者の中から富士山女子駅伝や箱根駅伝出場を目標にしたり、日本を代表する選手になるなど一人一人が夢や具体的な目標を持ってほしい。「夢を持って取り組めば、必ず夢は叶う」と高橋さんは力強く中学生にメッセージを送っていました。「富士山女子駅伝」についても、「日本一を競う大学生トップランナーの走りが身近で見ることができるのはすごいこと」と、大会への期待を語ってくれました。
フジテレビ系(テレビ静岡)全国放送
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