2022富士山女子駅伝 プレイベント
「チームQランニング
クリニック」リポート

すっかり年末の風物詩として定着してきた「富士山女子駅伝」のプレイベント「チームQランニングクリニック」が、シドニーオリンピック女子マラソン金メダリストの高橋尚子さんとトレーナーの西村孔さんを講師に迎え、11月3日(木・祝)に富士総合運動公園陸上競技場で2年ぶりに開催されました。

今年は、通常の定員の100名程度から半分に人数を絞り、富士市内の中学校8校の陸上競技部の選手たちが参加してくれました。

開会式では高橋さんと小長井義正富士市長が、開催まであと57日と迫った「2022富士山女子駅伝」のカウントダウンボードの除幕式を行いました。  (高橋尚子さんの「夢は叶う!」というサイン入りのカウントダウンボードは、富士市役所2階ロビーに設置されています。)

チームQランニングクリニックの様子(1)
チームQランニングクリニックの様子(2)

高橋さんは「今日のクリニックでは多くのことを伝えるが、そのうち一つでいいので、自分が良いと思ったトレーニングを見つけて毎日の練習に取り入れてもらいたい」と選手たちにエールを送りました。

ランニングクリニックはたっぷり2時間半、2人の講師の指導のもと行われました。「富士山女子駅伝」のスタートした2013年から始まった高橋さんの指導は基本の大事さや継続することの大切さを丁寧に伝えてくれました。

ストレッチについては、「走る時の1歩は足に体重の3倍の負荷がかかるため、筋肉を起こして走る準備とけがの予防をする」と説明し、「座って行うストレッチはパフォーマンスが低下すると最近の研究で言われており、立って行う動的ストレッチを推奨する」と解説がありました。

「コーディネーショントレーニング」では、瞬時にイメージ通りに体を動かす能力を鍛えるトレーニングに挑戦。複雑な動きに、はじめはうまくいかなかった選手たちも回を重ねることで思い通りの動きに近づいていきました。

続いて、臀部のトレーニング。高橋さんは「大きい筋肉を使うことで長い距離を走ることができる」とトレーニングの重要性を指摘しました。

チームQランニングクリニックの様子(3)
チームQランニングクリニックの様子(4)

後半は、ランニングフォームをレクチャー。高橋さんは「腰の位置」「目線」「腕の振り」を、動作を通じて分かりやすく説明してくれました。目線の向きや、腰を高い位置に保つことで楽に走れることなどを学びました。

その後は腿上げやスキップなどを取り入れた正しいフォームにつながる練習を行いました。様々なバリエーションがありましたが、選手たちはどのトレーニングにも真剣に取組み、少しでも多くのものを学んで帰ろうという姿勢が印象的でした。「上手、上手、みんなすごいよ」など高橋さんから声掛けもありました。最後は、高橋さんの先導で、トップ選手がマラソンを走るペースでトラックを1周走り、練習は終了となりました。

チームQランニングクリニックの様子(5)
チームQランニングクリニックの様子(6)

質問コーナーでは、「股関節の痛みを予防する方法はありますか?」「走っているときはどんなことを考えていますか?」といった質問が飛び、高橋さんと西村さんが丁寧に答えていました。

クリニックを通して、高橋さんが強調されたのは毎日の積み重ねでした。高橋さんが学生時代は、全体練習が終わった後に100m走を3本、追加で走っていたことや、鏡を見ながら腕振りを毎日行っていたことなどを例に挙げて話をされていました。

チームQランニングクリニックの様子(7)
チームQランニングクリニックの様子(8)

ランニングクリニックの最後に、「この参加者の中から富士山女子駅伝や箱根駅伝出場を目標にしたり、日本を代表する選手になるなど一人一人が目標や夢を持ってほしい。夢をもって取り組めば必ず夢は叶う」とメッセージを送っていました。富士山女子駅伝についても「日本一を競う大学生トップランナーの走りを身近で見られることはすごいこと」と大会への期待を述べてくれました。

チームQランニングクリニックの様子(9)

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